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厚生年金基金の代行返上を行う場合の会計処理と注記

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代行返上とは?

代行返上とは、厚生年金基金が国に代わって厚生年金の給付や運用を行う(代行する)部分を国に返すことをいいます。

もともと、厚生年金基金は厚生年金保険の一部を代行する仕組みとなっていましたが、この代行している部分に関する権利義務を国へ移転する、というものです。

平成14年4月1日に施行された「確定給付企業年金法」によって可能となった処理です。

代行返上により国に返した部分の退職給付債務を負債として計上する義務を免れることとなりますが、同時に代行部分に相当する年金資産も国へ返すことになります。

なお、プラスアルファ部分の給付については確定給付企業年金制度へ移行されることになります。

代行返上の会計処理

代行返上は、会計基準上は退職給付制度の一部終了に該当し、「退職給付に関する会計基準の適用指針」46項に従って会計処理を行います。

確定給付企業年金法に基づき、厚生年金基金制度を確定給付企業年金制度へ移行し、厚生年金基金制度の代行部分(以下「代行部分」という。)を返上(以下「代行返上」という。)した場合、代行部分に係る退職給付債務は、当該返還の日にその消滅を認識する。

企業会計基準適用指針第25号 退職給付に関する会計基準の適用指針 46項

具体的には、代行返上が段階を経て行われることが一般的であることから、次のステップ1からステップ3に分けて会計処理を行います。

ステップ 時点 会計処理
1 将来分の支給義務免除の認可日 退職給付債務の減少分を、過去勤務費用として処理する
2 過去分返上の認可日 退職給付債務と返還相当額の差額、および代行部分に対応する未認識項目を損益として認識する
3 返還日 返還相当額と実際の支払額の差額を原則として損益に認識する

代行返上を行った場合の注記

上記のステップ1から3までの日の属する各事業年度の財務諸表に、次の注記を行うことが求められます。

<ステップ1>

  • 将来分返上認可の日
  • 返還相当額(最低責任準備金)
  • 返還相当額の支払いが期末に行われたと仮定した場合の損益の見込額

<ステップ2~3>

  • 過去分返上認可の旨、または現金納付が完了した旨
  • 損益に与えている影響額
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