【日商簿記1級】何回受けても受からない時に考えられる原因と対策

日商簿記検定1級は、簿記の試験としては最高峰の難易度を誇る試験です。

税理士や公認会計士などの会計・税務のプロフェッショナルへの登竜門とも言われています。

合格率も約10%で推移しており、合格するのが非常に難しい試験です。

何度受験しても合格できない時は、一度立ち止まって、原因と対策を考えてみましょう。

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日商簿記1級に合格できない原因

理解していない

まず、日商簿記1級に合格するために重要となるのが、理解して仕訳を切ることです。

2級、3級の場合はそれほど理解していなくても仕訳のパターンを暗記してしまえば合格することは可能です。

しかし、1級になるとこの方法がなかなか通用しません。

1級は出題範囲が広いうえ、それぞれが難解な論点で構成されています。したがって、単に仕訳のパターンを暗記しているだけでは解けない問題が多く、試験時間内にその場で考えて解かせる問題に対応しなければなりません。

もちろん、限られた時間内で解くために、条件反射的に仕訳が出てくるよう暗記をする場面も大切ですので、まったく暗記がいらないということではありません。ただ、暗記をする際にも、「何のための仕訳なのか?」「これは何のために数値を算出しているのか?」という意識を、頭の片隅でよいので置いておくと本番の試験での対応能力が変わってきます。

常に「なぜ?」と問いかけながら学習を進めることがポイントです。

基礎的な論点をおろそかにしている

基礎的な論点の学習をおろそかにしている場合も、なかなか受からない原因として考えられます。

1級は非常に難解な論点が出題されるため、学習を進めるうちにどんどん難しい論点に入り込んでいってしまいがちです。

しかし、実際の試験ではあまりに難易度の高い問題が出題された場合、他の受験生も解けません。

ここで重要な点が、日商簿記1級は実質的に相対評価の試験である、ということです。

公式には、合格基準は70点とされており、この得点を上回ることができれば合格できることになっています。一方、1級の合格率を見てみると、毎回10%程度で安定しています。

これが意味することは、採点の際、受験者全体のレベルに応じてある程度合格者が一定の割合となるよう調整が行われているということです。

合格基準となる点数は70点と公表されているため、これを変更するわけにはいきません。その場合に行われるのが、傾斜配分です。傾斜配分には、他の受験者の多くが正解している問題を落とすと合格が一気に難しくなる、という特徴があります。逆に、多くが正答できない問題には配点があまり振り分けられませんので、合否への影響が小さくなります。

つまり、他の受験者の多くが正答できる基礎的な問題こそ重要であり、これを落とさないようにすれば、その回の試験問題がどのような内容の問題かにかかわらず合格がぐっと近づきます。

たくさんのテキスト・問題集に手を出しすぎている

テキストや問題集をこなすことは重要ですが、たくさんの種類に手を出す必要はありません

特に簿記1級の場合、資格の専門学校が出版しているテキストが多くあります。専門学校にはそれぞれその学校独自の解き方があるため、同じ問題に対しても異なるアプローチで説明されていることがあります。

特に、1級の受験者の多くが苦手意識を抱く連結会計の解き方においては、それぞれの専門学校の考え方が顕著に表れており、使用されている言葉も違います。

そのため、様々なテキスト・問題集に手を出すことはかえって理解の妨げになり、合格が遠のく原因となります。

なかなか受からないからと言って今までと違うテキストに手を出すことはやめ、同じテキストを繰り返し解いて問題の内容をだいたい覚えてしまうくらいに学習したほうが効果的です。

本番を意識していない

簿記1級は4科目から構成されており、ぞれぞれの科目でボリュームのある問題が出題されます。

試験時間内にすべての問題に回答することが難しい場合もあります。

その時に重要となるのが「どの問題を解いて、どの問題を捨てるか?」という点です。

前述のように簿記1級は傾斜配分によりある程度得点の調整が行われます。そのため、他の受験者が得点してくる問題は落とさないようにし、あまりにも細かい論点で回答までに時間がかかる問題は捨てるという見極めも、戦略としては重要となります。

普段の学習において、ただ漫然と問題を解いているだけだとこのような見極めができなくなります。学習の最終段階においては、時間を測って過去問や予想問題集を解くことが本番を意識する訓練になります。

アウトプットが少ない

勉強はインプットとアウトプットで成り立ちます。

このうち、インプットはスクールでの授業やテキストでの学習などで知識を得ていくプロセスです。

一方、アウトプットはインプットで得た知識を実際の問題に当てはめて問題を解いていくプロセスです。

簿記1級になかなか合格できない場合、アウトプットが不足していることが原因となっていることが考えられます。

簿記1級では、貸借対照表や損益計算書などの形で回答させるものや、回答の途中で精算表やワークシートを自分で作成したり、計算式を何度も経て解答させるものがあります。

このような問題に対しては、実際に解いてみないと実力がついて行かない部分があるため、インプットで知識を得たらその倍はアウトプットするという意識で学習することが重要です。一番問題なのが、「インプットしただけで分かった気になっている」という状態です。

適切に対策すれば合格できる

日商簿記1級は非常に難易度の高い試験であることは間違いありません。ただ、それゆえに合格すれば高い評価を得られます。2級までとは明らかに異なる、高い評価を得られます。

何度受けても受からないという場合、原因を特定してそれぞれに適切な対応をしていくことが合格へのカギになります。

原因と対策が特定できれば、あとはひたすら諦めずに学習を続けることで合格ラインに到達できるでしょう。

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