4年落ちの中古車が節税になる理由と中古資産の耐用年数の解説

業務で使用する車両を購入した場合、固定資産として計上し、その後複数年にわたって減価償却により費用を計上していくことになります。

これは、基本的に、新車を購入した場合も、中古車を購入した場合も、同様の経理処理になります。

しかし、中古車の場合、新車とは異なる計算を行うことから、時として節税の手段として用いられることがあります。

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中古資産の耐用年数

中古資産を購入した場合は、新品を購入した場合と異なり、何年で償却するかを決めるために、法律で定められた法定耐用年数をそのまま用いるわけではありません。

中古資産は、自分が購入する前にすでに一度使用されていることから、新品よりも短い年数で償却するのが一般的です。

そのため、購入後どのくらいの期間使用できるかを見積り、その年数で償却を行うことが原則的な会計処理です。

中古資産を取得して事業の用に供した場合には、その資産の耐用年数は、法定耐用年数ではなく、その事業の用に供した時以後の使用可能期間として見積もられる年数によることができます。

出典:国税庁ホームページ No.5404 中古資産の耐用年数

しかし、「あとどのくらい使用できるか」という見積りは難しいのが現実です。

そこで、次の方法で計算した年数を耐用年数として設定することが認められています。

  1. 法定耐用年数の全部を経過した資産:法定耐用年数×20%
  2. 法定耐用年数の一部を経過した資産:(法定耐用年数-経過年数)+(経過年数×20%)

上記の計算方法は、簡便法と呼ばれています。

また、この計算の結果、1年未満の端数が生じた際は、その端数は切り捨てで計算します。

また、2年に満たない場合は、2年となります。

中古車が節税になると言われる理由

4年落ちの中古車による節税

ビジネスをしている経営者の間では、よく「中古車を買うことで節税になる」という話を聞くことがあります。

これは、車両の法定耐用年数と中古資産の減価償却計算の方法の仕組み上、購入した年に多額の費用(経費)を計上できるからです。

利益が大きく出そうな年に、中古車を買って多額の費用(経費)を計上できれば、その分だけ利益を小さくできるため、支払う税金も少なくすることができます。

特に、「4年落ちの中古車」が節税の手段として広く知られています。

4年落ちの中古車の計算例

新車の場合、法定耐用年数は6年と定められています。

したがって、いくら節税をしようとしても、新車を購入した場合には、その年に全額を費用にすることはできず、6年かけて分割で費用に計上していくことになります。

今年の利益を小さくしたいと考える場合、新車ではその目的はほとんど達成することはできません。

一方、4年落ちの中古車の場合、前述の計算式の通りに計算すると、次のようになります。

① 法定耐用年数6年-経過年数4年2年

② 経過年数4年×20%0.8年

③ ①+②=2.8年

計算結果に1年未満の端数が生じる場合は切り捨てですので、この場合の耐用年数は「2年」となります。

そして、定率法で減価償却を行う場合、耐用年数「2年」に対応する償却率は「1.0」です。

つまり、費用にできる減価償却費の金額は「購入金額×1.0=購入金額」という計算により、中古車を買った年に全額を経費に計上できるということになります。

これが、「4年落ちの中古車が節税になる」と言われる理由です。

減価償却費は月割り計算に注意

4年落ちの中古車は、費用に落とせる時期が著しく早く、その分だけ利益を押し下げ、税金を安くする効果が望めることは確かです。

ただ、注意点として、減価償却費は月割りで計算する必要があることに留意が必要です。

そのため、決算が近づいてきてから「今年は利益が出そうだから」という理由で慌てて中古車を購入しても、その年の経費にできる金額は、購入月から決算月までの分のみです。

例えば、3月が決算月の会社の場合で、2月に4年落ちの中古車を買ったとしても、その年に経費にできるのは購入金額の6分の1(2か月÷12か月)となります。

同様に、3月に入ってから購入してしまうと、購入金額の12分の1しか経費に計上することはできません。

全額を経費にしたい場合は、事業年度が開始した月(この例では4月中)に購入する必要があります。

なお、月割り計算の際に、1月未満の端数が生じることがありますが、その場合は1月にカウントして問題ありません。

したがって、4年落ちの中古車を購入し、その全額をその年の経費にしたい場合、事業年度の最初の月の月末までに購入すればよいことになります(3月末が決算の会社の場合、4月30日までに買って使用し始めれば、全額を経費にできます)。

まとめ

4年落ちの中古車については、会社の税金対策をするうえで、広く節税の手段として知られた方法です。

「月割り計算」など、いくつかのポイントをおさえながら購入時期を見きわめれば、多額の経費を計上することが可能です。

なお、節税策全般に言えることとして、その車をビジネスで使用する見込みがあることが大前提です。

まったく必要のない車を購入しても、それは単なる無駄な出費であり、それならその車を買わずに税金を納めたほうが会社から出ていくお金は少なくなりますので、結果的に会社にお金を貯めることにつながります。

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